リクルート社のスクール情報誌「ケイコとマナブ」7月号(2012年)で、ビジネス・ウーマンの先輩として取り上げられました。
キャリアと人生について率直に語りましたので、このブログでも紹介させてください。
記事のテーマは「転機を乗り越えるということ」
「ケイコとマナブ」の読者層の中心は、20代後半~30代前半の女性。
「このままではいけない」「でもどうしたら良いかわからない」と悩み、スクールに通ったり、資格取得を考えている女性たちです。
キャリアと人生の3大転機を乗り越えた先輩として、同世代の女性2人と共に特集記事に登場させていただきました。
内容は、
・私の3大転機と決断
・後輩へのアドバイス
・転機を乗り越えるヒント
です。以下に要約してご紹介します。
転機1「激務に倒れ、アルバイト生活に逆戻り」
夢の広告業界で、念願のグラフィック・デザイナーになりました。
広告業界もバブルの恩恵を受け、一番活気のある時代でした。
喜び勇んで入ってみれば、15~20時間労働がザラの職場。みんなどこかしら身体を壊していました。
こなし切れない仕事量、1年に満たない時期に責任ある仕事を任され、ストレスで何度も倒れ、改善を要望しても何も変わらないマネジメントにあきれはて、4年で退職を決断しました。
夢破れ元気なくアルバイトを続けていた私に、主婦のパートさんから
「あなたにはまだ可能性があるのよ。」
「私たちの分まで挑戦して欲しい。」
と励まされ、失いかけていた仕事へのモチベーションを取り戻すことができました。
今でもそのときの皆さんには、心から感謝しています。
転機2「退職を勧められたり、昇進の道を閉ざされたり」
マーケティングの最後で登場する「広告」では解決できない問題を、上流工程の「商品企画・開発段階」から何とかしたいと、コンサルタントに転職しました。
男女雇用機会均等法の前の時代でした。
今では、パワハラ、セクハラと呼ばれNGを出されるであろう言動が、多くの職場で当たり前にように行われていました。
「仕事ぶり」でもなく「業績」でもなく、「女性だから」という理由で評価されるともうお手上げで、何人もの先輩女性が職場を去って行きました。
ただ当時の状況では、他の会社に転職しても、また同じ扱いを受ける可能性も高かったのです。
だとしたら、昇進が同期の男性より数年遅れても、ここで一人前のコンサルタントだと認められることが、「女性だから」の壁を破る早道だと、とどまる決意をしたのです。
結局、数年後同期のトップと並んで会社初の女性コンサルタントとなることができました。
後輩に道を開くことができたことが、小さな誇りです。
転機3「離婚が著しく困難で、心身ともにボロボロに」
コンサルタントの仕事の中で、働く人たちの心の寄り添うコーチングやカウンセリングの重要性を感じていました。
ちょうどそんなとき、自らもカウンセラーに苦境を救われ、コーチに励まされて元気を取り戻す経験をしました。
大切さを実感することで、本格的に勉強しようと決意し、プロフェッショナル・コーチと産業カウンセラーの資格を取得し、臨床心理大学院に通いました。こうした経験や学びから、困っている人や元気になくしている人や企業の役に立ちたいと、株式会社MOMOを起業することになりました。
コーチとして後輩へアドバイスするとしたら…
「自分を俯瞰して見つめる もう一人の自分を転機の味方につけましょう」 |
なかなか決断できない、迷っているときは、今の現状に閉じ込められ、その場から動けなくなっているのではないでしょうか。
そこで、コーチングでおなじみの質問を使って、視点を変え、今の自分を俯瞰的に見るもう一人の自分を育てることをおススメしています。
質問1: 今のあなたを上空1万メートルから眺めたとしたら、あなたはどんな風に見えると思いますか?(場所を変えてみる)
質問2: 職場を辞める日のあなたは、今のあなたに何と言うと思いますか?(時間を変えてみる) |
私も、心が折れそうになったとき、俯瞰から見つめるもう一人の私がアドバイスしてくれたり、励ましてくれたり。そうやって転機を乗り越えてきました。
人生はいい事ばかりじゃないし、悪い事ばかりでもない。
両方を生きていくのが人生です。
でも辛い時の方が転機になりやすい。人は追いつめられないとなかなか決断できないから。
そして、決断するためには、自分を信じるチカラ(自信)も必要です。
そのためには、自分の良さを知ることが大切。
友達に聞いてみたり、今まで誉められたこと、評価されたことを思い出して、自分の良さを味わい自信にしてください。
何度でも軌道修正できる時間はある。試行錯誤はたくさんした方がいい。やり直せる時間があるのなら、その特権をどんどん使ってくださいね。
転機を乗り越えるためのヒント
時間を信じろ! |
今の努力が実を結び、評価されるにはタイムラグがあります。
その場にとどまるにしろ、新たな道を行くにしろ、時間を信じて
ちょっと待ってみてほしい。
今が永遠に続くわけじゃないから。時間を信じて決断してね。
出典:「ケイコとマナブ」7月号(2012年)特集記事より
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