こんにちは、コーチ・コンサルタント・カウンセラーの
MOMO(モモ)高橋澄子です。
私は毎日新しい人に出会うのが仕事ですが、お会いする目的や求められる役割によって、相手の方の理解の仕方が自然に違ってきます。
というのは、相手を理解する方法には4種類あるのです。
あなたはどんな風に使い分けているでしょうか。
判断的理解
相手のことを判断し理解する方法には2つあります。
1.分析的理解
最初に出会ったときには、名刺を交換したり、お互いに名前や住所を尋ねながら、その人の背景について理解しようとするのが一般的でしょう。
こうした理解の仕方を「分析的理解」といいます。
誰でも初対面ではこの方法を使って「前に近くに行ったことがある」とか「共通の趣味がある」とか、相手に近づいた気になれる話題を探して、親しくなろうとします。
しかし相手への理解は、表面的なものにとどまります。
2.評価的理解
相手の人を
良い人/悪い人、優しい人/恐い人、温かい人/冷たい人などのような評価を加えて理解する方法を「評価的理解」と呼びます。
私たちは、相手が自分の望む好ましい評価の相手に近づこうとし、逆の場合には相手との距離を縮めようとしません。
評価的に理解すると、相手をわかったような気になりますが、必ずしも相手の真実の姿を理解している訳ではありません。
分析的理解、評価的理解は、相手を表面的に理解する方法です。
そこで、さらに深く理解するためには、相手の内面に触れることが必要となります。
同情的理解
相手の内面に触れると、こちら側の感情も動かされます。
同僚が仕事に失敗した話をきいたとき、「かわいそう」「気の毒だ」と上から下に見下ろす感覚で理解するのが、「同情的理解」です。
自分は失敗をしていないことを前提にして、失敗した同僚のことを「かわいそう」や「気の毒に」と哀れむのです。
同情的理解を示されると、相手は「自分は同情される立場なのか」と無意識に感じ、「大変なことをしてしまったんだ」とさらに落ちこむ可能性があります。
共感的理解
感情が働くのは同じですが、相手と対等な立場であたかも相手の身になって同じように感じてわかろうとするのが、「共感的理解」です。
仕事に失敗した同僚に対して「しまったと思っただろう」「努力が実らずくやしいな」と、自分がその立場だったらどういう気持ちになるかを想像し、相手の気持ちを共有するのです。
共感的理解のもつ力
善意から、
「私も以前同じような失敗をしたよ(分析)」
となぐさめ、
「この失敗はきっと次の成功につながるさ(評価)」
と励ましてしまいがちです。
しかしこのタイミングで励ますことは、落ち込んでいる同僚の気持ちに理解を示すどころか、離れていってしまう結果になります。
人が「自分を理解してくれた」と最も感じるのは、共感的に理解し、自分の感情に寄り添ってくれることです。
「分析」「評価「同情」「共感」の4つの理解方法は、どれも毎日の中で必要なものですが、人間同士が深く理解し居心地の良い人間関係をきずくためには「共感的理解」を示し合う必要があります。
特に、個人の悩みや不安の解消、心の問題の解決には、共感的に理解してくれる相手の存在が大きな役割を果たします。
また、職場や家庭を上手に運営するためには、メンバー全員がお互いを共感的に理解しようとする姿勢が大切です。
あなたはどのくらい共感的理解を示しているでしょうか。
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